承認ボタン連打選手権で優勝した私が、設計理解を取り戻すまで
AIエージェントの提案を精読せず承認してしまい、設計意図がブラックボックス化したときに、Whyを取り戻すために使っているリバースエンジニアリング用プロンプトを整理しました。
2026年3月25日1 min read
AI Agent
ReverseEngineering
Prompt
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TL;DR
- AIエージェント開発で危ないのは生成そのものより、内容を確認しない承認フローだった。
WhatだけでなくWhyを取り戻すために、設計意図を逆算させる固定プロンプトを使っている。- 理解を深めるには、読むだけでは足りない。小さく壊して挙動を観測する実験が効く。
はじめに
AIエージェントでの開発は速い。
ただ、提案を流れで承認していると、あとで自分が困る。
「動いているけど、なぜこの設計なのか説明できない」
この状態になると、追加実装もリファクタも全部こわくなる。
実際に詰まるのはコード読解より、設計意図の不在だった。
失うのは What ではなく Why
処理内容 (What) は追える。
でも本当に必要なのは、次の判断材料だと痛感した。
- なぜこの構成を採用したのか
- なぜ別の実装を捨てたのか
- どこが将来の負債ポイントなのか
ここが曖昧だと、機能追加のたびに「たまたま動く変更」を積み上げることになる。
理解を取り戻すための固定プロンプト
そこで私は、AIに「経験豊富なテックリード兼、真の設計者」として解剖させるプロンプトを毎回使っている。
要点は次の4つ。
README.md/AGENTS.md/docs/から、先に仕様と制約を掘らせる- アーキテクチャを1分で俯瞰させる
- 実装の
Whyと捨てた選択肢を明示させる - 破壊と実験のメニューまで提案させる
単なるコード解説で終わらず、「次に自分が判断できる状態」に戻すことが目的。
なぜ実験までやるのか
読むだけだと、わかった気になりやすい。
理解を定着させるには、わざと壊して、挙動とエラーを観測するのが一番速い。
例えば以下のような小さな実験を回す。
- バリデーション条件を1つ外して、どこで防波堤が効いているか確認する
- 依存ライブラリの設定値を変更して、想定外の副作用を可視化する
- エラーハンドリングを1段浅くして、障害時の影響範囲を観測する
実験で得た手触りが、そのまま設計の解像度になる。
まとめ
AIエージェント開発で事故るポイントは、実装速度ではなく承認速度だった。
だから私は、承認を流してしまったと感じたタイミングで、必ずリバースエンジニアリングを挟む。
「動くコード」を「説明できるコード」に戻すために。